転職を続ける女

こんな職場、嫌だといって彼女はやめていった。次の職場でうまくやれそうかといえば、そうは思えないのだ。それは、彼女自身がものすごく老け込んでいて、笑顔がない。笑顔になれるような出来事がないから、笑顔になれないですよ。当然でしょ?と言っていた。いえいえ、笑顔ってのはね無理してでもつくってナンボなんだよ。楽しくないことを楽しもうとする気持ち、よし!やってやろうという気持ちをもって接することが自然と笑顔になる。楽しいことがないから、笑顔になれないなんて元子もない話じゃない。この話だけ聞いてもわかりように、彼女は物事に関する姿勢が「だって」で始まる。だって楽しくないんだから・・・だって忙しいんだから・・・職場で一緒に居る分には致し方ないけれど、友達になれないタイプ。とにかく否定的な発言ばかり。きっとそれに気が付かせてくれようとした人もいるだろうが、こういうタイプの人は聞く耳をもたないから、一生かわらない。初めて会ったとき、40歳を越えているようにみえた。実際はジャスト30歳だったのだ。今年イチバンのオドロキだった。若々しさもまったくない。服装も地味でときには工場の作業着のような上着をきている。女性というのは華や艶が必要だ。もとがブスであっても、華や艶はまとえる。特に美人じゃなくても、どこか華がある人がいるように、全然、キレイじゃなくても艶がある人がいるように。それには、美容雑誌やファッション雑誌を読んだり、好きな芸能人のまねをしてみたりと、学問以外の勉強が必要となる。彼女は学問だけやってきたようで、これまで男性とつきあったこともなければ、声をかけられたこともないそうだ。30歳まで、何かしら色恋ごとがないというのも寂しいようだが、彼女にとっては恋愛は必要ないという。彼女の母親が再婚したり離婚したりと娘としては相当な迷惑をかけられ、恋愛に夢がなくなってしまったのだそう。彼女が多感な時期に再婚した母親のことが今だに許せないと話していた。その気持ちはわからないではない。他人の男性がある日一緒に住むことになって、彼女は複雑な想いだっただろう。非行に走ってもおかしくない。でも、彼女は学問にいそしんで、その気持ちを紛らわせた。男なんていらない、自立して一生独身で暮らす!と。それはそれで結構なことだけれど、職を転々としてしまう性格をどうやって改善するか、自問自答すべきと考えた次第である。どうか、次の職場では孤立せず仲良くできる同僚がみつかりますように。願うばかりだ。